車両の盗難は2010年代に比べると件数は減りましたが、2020年を境に再び増加に転じています。また、盗難された車両は外国に密輸されるケースも多く、時間が経過するほど無事に戻ってくる可能性は低くなる傾向です。
参考:令和6年3月自動車盗難等の発生状況等について|警察庁生活安全企画課
車両盗難を防止するグッズとしてGPSトラッカーやAirTagを使おうと検討している方もいるでしょう。
本記事では、GPSトラッカーとAirTagの違いやそれぞれの特徴、使用する際の注意点を紹介します。
はじめに、GPSトラッカーとAirTagの違いを解説します。どちらも物体の位置を特定してスマホに通知するという点では同じです。しかし、仕組みは異なるため適した使い方が異なります。まずは、GPSトラッカーとAirTagの特徴を知っておく必要があります。
GPSトラッカーは、GPS技術を使用してタグを追跡するシステムです。デバイスを持っている人や設置したものの位置を特定したり追跡したりできます。精度の高いGPSトラッカーを用いれば、詳細な位置を特定できます。また、通信衛星を利用して位置を特定するため、遠方にいても位置を特定できるのも特徴です。
車両の盗難防止に利用できるGPSトラッカーは、車が不正に動かされたと判断すると、スマホに警告が出る製品もあります。
AirTagは、Bluetoothの電波を定期的に発信し、それを受信したiPhoneに位置情報が表示される仕組みです。Bluetooth電波を利用するので消費電力が少なく、小型なのが特徴です。
AirTagはiPhoneでのみ使える純正品と、Androidでも使える製品があります。
AirTagはもともと、紛失防止のために開発されたグッズです。鍵をはじめとする小型で紛失しやすいグッズに付けておけば、iPhoneですぐに位置を特定できて便利です。車両に置いておけば、車両の位置を特定できます。
GPSトラッカーは車両の盗難防止グッズとして販売されているものも多数あります。デバイスを持っている人や設置しているものの場所を特定するだけなら、AirTagも同様の機能があります。ここでは、AirTagが盗難防止グッズとして使えるかどうかを解説します。
AirTagは盗難防止グッズとしては不向きです。AirTagは、近くのiPhoneにBluetoothで電波を飛ばし、iPhoneを経由して位置を発信する仕組みです。そのため、近くにiPhoneやiPadがなければ位置を特定できません。
例えば、車が人気のない倉庫に置かれた場合、周囲にiPhoneの所持者がいない可能性が高いでしょう。AndroidのBluetoothが利用できる製品も同様です。付近にスマホの所持者がいなければ位置情報が発信されません。
AirTagは、不正利用防止のために自分以外のiPhoneやAndroidに紐付けられたスマホへ通知を発信する仕組みが搭載されています。
一定時間が経過すると、スマホに「近くにAirTagがあります」と通知されてしまうので、窃盗犯に気づかれてしまう可能性が高いでしょう。AirTagを取り外されてしまえば、車の行方はわからなくなります。
近年、AirTagは窃盗に利用されるケースもあります。目を付けた車にAirTagを設置し、長時間駐車している場所を突き止め、窃盗する機会をうかがうのです。
都市部の場合、AirTagを所有している人も多いので、スマホに「AirTagが近くにある」と通知が出てもさほど気にしない方もいるでしょう。しかし、車に乗っているときに表示が出たら念のために車両の周囲を確認してください。見覚えのないAirTagが付けられていたら、即刻外して警察に相談しましょう。念のためセキュリティがしっかりしたガレージにしばらく車両を停めておくなど対処も必要です。
車両の盗難防止に設置するならばGPSトラッカーがおすすめです。ここでは、GPSトラッカーを利用するメリットや設置する際の注意点を紹介します。
GPSトラッカーを車両に設置しておけば、万が一車両が盗難されても、GPSの電源が切れたり車外に捨てられたりしない限り愛車の位置を特定できます。近年、盗難された車両は人目につかない場所に一定期間保管された後、分解されて海外へ密輸されるケースが多い傾向です。つまり、車両が盗まれても早期発見ができれば車両が戻ってくる可能性は高いでしょう。
GPSを設置していれば、車両の位置や走行ルートが特定できます。また、車両盗難防止用のGPSトラッカーは、車両が不正な動きをしていると盗難されたと判断してスマホに通知を送ってくれます。車両が目の届かない場所に駐車しているときに盗難にあったとしても、すぐに対処できるのも大きなメリットです。
盗難防止GPSは車両の盗難防止グッズの中ではポピュラーなため、車両を盗難する側もいろいろと無効化の方法を考えています。したがって、GPSトラッカーを選ぶ際は以下のポイントを抑えておきましょう。
・長期間電波を発信できるものを選ぶ
・車内に設置する機器は小さくて発見されにくいものを選ぶ
・ある程度精度の高い製品を選ぶ
電池式のGPSの場合、おおよそ1年程度で電池切れが起こります。電池が切れそうになったらスマホに通知してくれる製品を選ぶか、車内電源で作動する製品を選びましょう。
また、大きな製品はすぐに発見されやすいので、小型で目立たないものを選ぶのがおすすめです。なお、車外に設置すると運転中に落下する恐れがあるため、車内に設置できるものがおすすめです。
このほか、GPSはある程度精度の高いものを選びましょう。精度の低い製品は位置が把握しにくく、発見までに時間がかかる恐れもあります。
GPSトラッカーは盗難そのものを防止する効果はありません。アラームや自動点灯するライト、タイヤロックなど物理的に盗難を防止するグッズと併せて使うのがおすすめです。
素早く盗難できない車は、目を付けられても窃盗犯も手が出せません。「盗めるが時間がかかりそうだ」と窃盗犯に思わせることが大切です。
AirTagとGPSトラッカーはどちらも車両の位置特定が可能なグッズです。しかし、AirTagはBluetoothを利用しているため、周囲にスマホやタブレットがないと位置情報がわかりません。また、紐付けされていないAirTagがあるとスマホに通知がいってしまいます。車両の盗難防止に利用するならば、GPSトラッカーを選びましょう。
MAMORUCAはスマホと連動して車両の位置を特定できる盗難防止用のGPSです。車が盗難されたらラインで通知が来るため、遠方の駐車場を利用していても車が盗まれたのかすぐにわかります。盗難に素早く気がつければ警察に即連絡でき、車両が無事に戻ってくる可能性も高まるでしょう。
また、「MAMORUCA」は小型で目立ちにくく車両配線から電源供給しています。電池式のようにバッテリー切れの心配もありません。取り付け・取り外しも簡単で、取り付け依頼も可能です。盗難防止アラームなど他の防犯グッズと組み合わせれば、より高い防犯効果を期待できます。
この記事を書いた人
アルパイン マーケティング
法人向けの車両位置情報管理システム【Where Mobi】
愛車の追跡・盗難対策【MAMORUCA】
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