昨今、車の盗難が深刻な問題となっています。車の盗難に遭った際には一刻も早く発見し、取り戻すことが重要です。
しかし、盗難車は速やかに移動・転売・解体されることが多く、捜索が遅れると見つかる可能性が低くなってしまいます。
そこで、今回は車が盗難に遭った際、すぐにやるべき事と、発見の可能性を高める方法、盗難防止策についても詳しくご紹介いたします。
もし、車が盗難にあった場合、どの程度の確率で発見されるのでしょうか。
2020年11月の日本損害保険協会「第22回 自動車盗難事故実態調査結果」によると、車両本体が盗難された158事案のうち、後になって発見された車は38件のみ。わずか24%という結果になっています。
また、盗難車全体のうち、初年度登録から5年以上経過した車が占める割合は4割であり、盗まれる場所は屋外の自宅駐車場が37%、屋外の契約駐車場が24%で、両者を合わせると6割を超えます。
さらに、盗難発生時間は夜10時から朝9時までの間が67%となっています。
車が盗難された後は、解体されて海外へ持ち運ばれてしまうケースがほとんどです。そのため、車を見つけるまでの猶予期間はわずか数日しかありません。
車が盗難されたと気づいた後、パニックになって時間を浪費してしまうと、発見できなくなる可能性がどんどんと高まっていってしまいます。
「車が盗まれている!」とわかると焦ってパニックになってしまい、どうしていいかわからなくなってしまいます。
上記でもご紹介しましたが、盗難車が戻ってくる確率は「時間」が大きく影響します。冷静になって、以下の対処法を行いましょう。
最初に、最寄りの警察署に盗難届を提出します。以下の情報をできるだけ詳しく伝えましょう。
・車両のナンバー
・車種、色、特徴(ステッカー、傷、改造部分など)
・盗難場所と時間(最後に確認した時刻)
・ドライブレコーダーの映像(もしあれば)
・車両の写真(外装・内装の両方)
・防犯装置の有無(イモビライザー、GPS、ハンドルロックなど)
盗難届を提出すると、警察から「盗難届の受理番号」を受け取ります。
これは、後で保険請求や発見時の手続きに必要になるため、大切に保管して下さい。また、盗難届を提出することで、警察の巡回や捜査の対象となる可能性が高まります。
警察の他にも、速やかに保険会社やリース会社にも報告します。
【保険会社への連絡】
自動車保険に加入している場合、盗難による損害が補償対象となることがあります。保険会社に連絡し、以下の内容を報告します。
・盗難届の受理番号(警察から取得)
・盗難が発生した日時と場所
・車両の詳細な情報(ナンバー、車種、色など)
・保険証書の情報
・GPS追跡可能な場合はその情報
保険会社は、状況に応じて保険金の請求手続きを進めてくれます。ただし、補償対象となるかどうかは、加入している保険の種類によります。
一般的に「車両保険(盗難補償付き)」に加入していないと、補償を受けることは難しくなります。
【リース会社・金融機関への連絡】
リース車両の場合、車の所有権はリース会社にあります。そのため、盗難が発生した場合にはすぐにリース会社に以下の内容を報告する必要があります。
・盗難の発生状況(警察届出済みの詳細を伝える)
・車両の契約情報(リース契約番号、契約者情報)
・保険契約の有無(リース会社が保険を提供している場合)
リース契約では、盗難時における対応が契約書に明記されていることが多いので、契約内容を確認し、必要な手続きを早めに進めていきましょう。
【補償内容の確認と手続き】
保険会社やリース会社とのやり取りの際、以下の点を確認しておきましょう。
・盗難補償の適用範囲:車両価格の全額補償なのか、一部負担があるのか
・免責金額:自己負担額の有無
・保険金の支払時期:発見されなかった場合、どのくらいの期間で支払われるのか
・リース契約解除の可否:盗難車が見つからない場合の対応
必要な書類(盗難届の写し、保険証書、契約書等)を準備し、適切な処理を進めることで、被害を最小限に抑えることができます。
最近では、SNSやネットで情報を募ることで盗難車が発見されるケースも出てきています。
【SNSで拡散】
X(Twitter)やFacebook等で盗難車の情報をシェアすると、目撃情報が寄せられることがあります。
ハッシュタグ「#盗難車情報」等をつけると、より効果的です。
【盗難車情報サイトに掲載】
盗難車の情報をインターネットに掲載することで、発見の可能性を高めることができます。盗難車情報サイトを活用してみましょう。
ナンバープレートや車体番号、絞り込み検索も利用できます。
・ヤフオク・メルカリ等のオークションサイト
盗難車やその部品が不正に販売されることがあるため、定期的に検索することで、疑わしい車両がないか確認します。
・地域の防犯・警察関連の掲示板や情報サイト
都道府県ごとに防犯情報を提供するサイトがあり、盗難車情報を投稿できることがあります。
【GPSや監視カメラのチェック】
盗難車にGPSが付いていれば、アプリやサービスを通じて位置情報を特定することが可能です。
実際に盗難された車両をGPSで確認し、遠方での表示があった際に警察へ情報を共有し発見に至るケースも多くあります。
また、周辺の防犯カメラの確認も効果的です。
近くのコンビニ・駐車場・マンション等の監視カメラの映像については、警察と一緒に確認します。
車を盗難から防ぐためには、しっかりとした防犯対策を講じることが非常に重要となります。ここからは、お勧めの盗難対策についてご紹介いたします。
物理的なロックを複数追加することで、盗難を未然に防ぐことが可能です。
・ハンドルロック:ハンドルを固定し、動かせなくすることで盗難を防止
・タイヤロック(ホイールロック):車のタイヤに装着し、移動を不可能にする
・ペダルロック:ブレーキペダルをロックし、車両の運転を不可能にする
これらの対策は比較的安価でありながら、盗難防止の抑止力として効果的です。
車の駐車環境を改善することも重要な盗難対策です。
・監視カメラの設置:自宅駐車場に監視カメラを設置し、録画機能を活用する
・センサーライトの導入:人の動きを感知してライトが点灯する仕組みを導入し、犯罪抑止力を高める
・フェンスやゲートの設置:車両を囲うことで不正アクセスを防止
また、可能であれば防犯対策の整った駐車場(有人駐車場や防犯カメラ付きの駐車場)を選択することも有効です。
イモビライザーとは、正規のキー以外でエンジンを始動できなくする電子的なセキュリティ装置です。
新しい車両には比較的標準装備されていますが、古い車両の場合には後付け可能なイモビライザーを取り付けることで防犯効果を高められます。
万が一盗難された場合に備えて、GPSトラッカーを車内の目立たない場所に設置することで、車両の追跡が可能になります。
MAMORUCA、Apple AirTag などの小型GPSトラッカーを車内に隠す、専用GPSトラッカーを活用する等がお勧めです。
車が盗難に遭った場合は、警察や保険会社、リース会社に速やかに報告すると共に、取り戻すための対策をできるだけ速やかに講じていくことが大切です。
また、再犯防止にも力を入れ、再び車が盗難されないようにすることも非常に大切です。
盗難車を発見した場合は、決して自分で取り戻そうとせず、すぐに警察に通報しましょう。
自力で取り戻そうとすると犯人と対峙するリスクが高まり、暴力事件に発展する可能性があります。また、法律的にも適切な手続きを経ずに車を回収しようとするとトラブルになることも多くあります。警察に通報し、適切な方法で車両を確保するようにしましょう。
弊社アルパインが提供しているGPSトラッカー「MAMORUCA」は、万が一の盗難トラブルの際に効果的です。
設置されたドライブレコーダーまたはGPSトラッカーを車両に装着いただくだけで、PCやスマホから簡単に車両の位置を把握できます。盗難された際「車は今どこにあるのか」が明確にわかり、警察に通報することが可能です。
この記事を書いた人
アルパイン マーケティング
法人向けの車両位置情報管理システム【Where Mobi】
愛車の追跡・盗難対策【MAMORUCA】
を提供するアルパインマーケティングが車両の盗難防止や管理に役立つ情報をお届けします。