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レンタカーの盗難防止のために備えておきたいこと【レンタカー事業者向け】

2023.01.20
レンタカー
ドライブレコーダー

レンタカー事業を運営する際、「盗難対策」は必ずしておきたい事の一つです。

車の盗難は平成15年をピークに徐々に下がってはいますが、令和3年も5,182件の認知件数で油断はできません。

不特定多数が利用するレンタカーは特に盗難防止に備えておきたいところですが、そこで今回、レンタカー事業者向けにレンタカー盗難防止のためにしておきたい対策を解説します。

 

車の盗難は平成15年をピークに徐々に下がっている

自動車盗難の認知件数は平成15年の64,223件をピークに右肩下がり、令和3年には5,182件なので約12分の1にまで減っています。

検挙件数も平成15年は11,931件と6分の1ほどでしたが、令和3年は2,556件と半数以上が検挙されており盗難発生率は下がりつつも検挙率は上がっていますね。

数字で見ると目覚ましいですが、しかし半数検挙されているというのは、半数は車の盗難事件が解決されていないということでもあり油断はできません。

参考:自動車盗難等の発生状況について|令和4年3月生活安全企画課

 

レンタカーに盗難防止の必要性

100%隙のないレンタルを事業者やお客様に提供できない以上は、盗難防止は必須です。

まず、どうして車の盗難が起きてしまうのか考えてみましょう。

令和3年の車盗難を調べてみると、鍵を車の差込口につけたままあるいは運転席や周辺に放置していた率は全体の4分の1、残りの4分の3は車に鍵を放置していなかったにも関わらず盗難にあっていたことがわかります。

そして盗難発生場所は一般住宅と駐車場が多いと統計で出ていますが、これらが何を意味するのかというと、レンタカーを借りるお客様がいくら注意していても起こる時は起こるということなのです。

いくら注意してもうっかりしてしまうこともありますし、盗難のプロの技には叶わないこともあります。

レンタカーを借りている最中、ずっと気をはってレンタカーが盗まれないか見はっている人などまずいませんので、どこかに隙が出てしまうのは当然です。

事故に遭いたくて事故に遭ってしまう人がいないように、盗まれたくて盗まれた人もいませんから、レンタカーも盗難される可能性は0ではないと考えて盗難防止をするに越したことはありません。

 

お客様による盗難も考える必要がある

あまり考えたくないことではありますが、お客様による盗難も対策する必要があります。

大体のお客様は、ルールを守りしっかり返してくれる方が大半です。

しかし中には、返すつもりだったと言いつついつまでも返さなかったり、最初から返す気がなかったりする場合もあります。

見た目や雰囲気でわかれば良いのですが、中には常連に盗難された事件もありますので、こちらも可能性は0ではないと考えて対策しましょう。

 

レンタカー事業者が押さえておきたい盗難防止策

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レンタカーだからこそ盗難防止のために備えておきたいことはわかってきましたが、では事業者はレンタカーの盗難にどのように備えたら良いでしょうか。

できる対策は以下になります。

 

1. お客様に盗難のリスクをあらかじめ伝える

2. 有効な運転免許証・身分証の確認

3. 利用目的と行き先を確認

4. 盗難されやすいエリアを知る

5. 盗難されやすい車種を知る

6. 車両位置情報管理システムを導入する

 

それぞれ解説します。

 

お客様に盗難のリスクをあらかじめ伝える

お客様の中には、盗難のリスクをイマイチわかっていない人もいらっしゃいます。

事故と同じように、実際に現実でありえることでも自分は関係ないと考えてしまうのです。

この気のゆるみは、車のキーをそのままさしたまま下車しコンビニに入ってしまったり、観光スポットへ行ってしまったりと大きな隙を生んでしまいますから、レンタル前に必ず盗難リスクの説明を行いましょう。

 

有効な運転免許証・身分証の確認

レンタルの際は、有効な運転免許証・身分証の確認も忘れないようにしましょう。

中には免許証を忘れてしまったと仰るお客様もいらっしゃいます。

乗せてくれと強く頼み込まれる可能性もありますが、有効な運転免許証が確認できない場合は絶対に貸さないようにしてください。

むしろ免許不携帯の状態での運転は法律違反になりますから、その面でも貸せない旨を伝えると良いでしょう。

免許証があったとしても少しでも違和感を感じた時は、提出された電話番号は繋がるかなども丁寧に確認するようにしましょう。

丁寧すぎるやり取りは借りる側にとって手間ですが、万が一を考えて自分の直感を信じることも大切です。

 

利用目的と行き先を確認

お客様がどのような目的でレンタカーを利用するのかをあらかじめ確認しておきましょう。

観光目的・買い物や引っ越し・帰省中に使いたいなど目的は様々ありますが、聞いておくことで万が一があった際にスムーズに動けるようになります。

中にはただドライブしたいだけのお客様もいらっしゃいますから、おすすめスポットなどを紹介できる場にもなりますよ。

 

盗難されやすいエリアを知る

実は盗難されやすいエリアというものが存在します。

2021年の盗難されやすかったエリアワースト5は以下になります。

 

  • ・愛知県 448件

  • ・千葉県 287件

  • ・大阪府 283件

  • ・埼玉県 225件

  • ・茨城県 221件

 

狙われやすい時間帯は深夜から朝なので、盗難されやすいエリアで尚且つ深夜から朝の時間帯には特に注意したいですね。

盗難発生場所は自宅の屋外が多く、次にコンビニやスーパーの駐車場・屋内の契約駐車場・通勤先駐車場と続きます。

ロック板のない駐車場は狙われやすいので、どの場所・時間帯であっても鍵を車に放置したまま出ないよう呼びかけることも大切です。

 

盗難されやすい車種を知る

盗難されやすいエリアがあれば、盗難されやすい車種もあります。

2021年に盗難された車両上位は以下になります。

 

  • ・ランドクルーザー 13.6% 331件

  • ・プリウス 11% 266件

  • ・レクサスLX 6.4% 156件

  • ・アルファード 5.7% 138件

  • ・クラウン 3.3% 81件

 

2020年まではプリウスが1位でしたが、2021年になってそれまで2位だったランドクルーザーが1位になっています。

盗難されやすい車種は海外で人気が高く、特に高額でパーツの取引がされている車種でもありますから、執拗に狙われやすい車種と言っても過言ではありません。

扱う際は特に気を付ける必要があるでしょう。

車両位置を常に確認できるシステムを導入したり、店舗からも遠隔で確認できるドライブレコーダーを設置したりするなどして対策しましょう。

 

車両位置情報管理システムを導入する

盗難対策には、車両位置をリアルタイムで確認できるシステムを導入しましょう。

気を付けていても、盗難されるときは一瞬です。

その一瞬にどれだけ早く対応できるかで、受けるダメージも最小限に抑えられます。

パソコンやスマホから位置情報を把握できる車両位置情報管理システムは、走行データを確認できることは勿論、通信型ドライブレコーダーを合わせることで位置情報・動画・静止画のデータを見られるようになります。

例えば衝撃が起こった際に位置情報システムをPCまたはスマホから確認すると場所もわかる上にどのような理由で衝撃が起こったかなども把握できますし、万が一盗難が発生した際も位置と事件発生時の状況を確認することで早期解決を見込めます。

 

まとめ

レンタカーの盗難防止のためにレンタカー事業者がしたい対策についてまとめました。

車の盗難は年々減っています。

しかしそれでも令和3年は5,182件の盗難があり、半数は解決されていません。

盗難されないためには、盗難されないための先回りをすることが大切です。

また、盗難が万が一あった際に早期解決できるようにシステムを導入することも有効な対策です。

絶対ないとは言い切れない盗難も、備えることで回避・対応ができますので、ぜひ本記事をレンタカー事業の盗難対策に役立ててください。

 

 

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この記事を書いた人

アルパイン マーケティング

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