レンタカーの乗り逃げは犯罪ですし、あってはならないことです。
しかし乗り逃げは実際にある事件のひとつ、レンタカー事業をする者にとってはたまったものではありませんが現実に起こりうることなのです。
そこで今回は、レンタカーの乗り逃げが発生したときの対処法を解説します。
併せて乗り逃げをされないための乗り逃げ防止策も紹介していますので、レンタカー事業で乗り逃げについて悩まれている・不安な人はぜひ参考にしてください。
レンタカーの乗り逃げに実際に遭われたレンタカー事業主は多くはありません。
しかし実際にレンタカーの乗り逃げはあります。
実際どのような乗り逃げ事件が過去にあったのか紹介します。
岩手県にて24時間レンタル契約をしながらも半年間レンタカーを乗り逃げしていた男女が2003年6月に逮捕されました。
レンタカーは地域課の警察官が偶然発見、職務質問しようとした際に逃げるそぶりを見せたので逃亡を阻止し逮捕に至ったとのことです。
参考:24時間契約がなんと半年間---レンタカー乗り逃げした男女を逮捕
常連のお客様がレンタカーをまさかの盗難するという事件が2010年6月に発生しました。
18時に返却予定のレンタカーは18時10分になっても返却されず、18時30分に電話しても出ず、緊急連絡先である勤め先へ電話したところお客様が昨年末に退職していたことを知り、免許に記載された住所には別の人が住んでいたことで盗難事件が発生したと、レンタカー店舗の所長は確信を持ったとのことです。
盗難車は別のお客様の連絡により発見され、警察も巻き込んでの犯人確保となり、20時間以上の取り調べの末盗難事件として成立することになりました。
何故盗んだかの問いに犯人は、お金がなかったからと述べたようです。
返却期限1年を超えてもなお返さなかった男性が、2020年8月に横領容疑で逮捕されました。
延長を一度お願いする電話をしたとのことですが、そのまま見つかるまでレンタカーは返されなかったとのことで中々悪質な事件です。
2021年11月下旬から2022年5月までレンタカーを返さず乗り回していた男が横領の疑いで逮捕されました。
12月下旬まで借りる契約でしたが、契約期限後に連絡が取れなくなり返却期日にも返されなかったとのことです。
参考:レンタカーを返却せず…横領の疑いで59歳男を逮捕「乗り回していたことに間違いない」【新潟】
レンタカーの乗り逃げについて過去の事例を見てみると、逮捕には2種類あるとわかります。
詐欺罪と横領罪、何が違うのかというと、借りる際に「乗り逃げする意思があったかどうか」がカギとなります。
最初から乗り逃げする気があった場合は詐欺罪、最初は乗り逃げする気はなかったけど何かしらの事情により盗むと決めて返さなかった場合は横領罪となるわけですが、騙そうとしたか途中で騙すことを決めたかの違いがあれどレンタカー事業者にとってはどちらも避けたい事件には変わりありません。
では実際にレンタカーの乗り逃げが運悪く発生してしまった場合はどうしたらよいのでしょうか。
取るべき行動は以下になります。
1. お客様へ連絡
2. 緊急連絡先へ連絡
3. 可能であれば免許証の住所まで確認しに行く
4. (社)全国レンタカー協会へ乗り逃げ報告を出す
5. 警察へ被害届を出す
まずは本当に乗り逃げであるかどうかを確認するために、お客様への連絡をし、出ないのであれば緊急連絡先へ連絡します。
可能であれば免許証の住所まで確認しに行きましょう。
それでも連絡が取れない・所在がつかめない場合は乗り逃げが発生したとして全国レンタカー協会へ乗り逃げ報告を出し、警察へ被害届を出します。
レンタカーが実際に発生した場合の対処法を紹介しましたが、では乗り逃げを防止するにはどのような策があるのでしょうか。
できる対策は以下になります。
・乗り逃げの際に行う処置についての説明
・位置情報管理システムの導入
こちらは分けて解説します。
乗り逃げが発生したら、どのような処置をするかの説明をします。
例えばどのくらいの時間、返却されなかった場合にどのような行動をしますかということですね。
貸渡約款などにも記載し、乗り逃げにはしっかり対処する旨を伝えるようにします。
位置情報管理システムの導入は、乗り逃げ防止にもなりますし、乗り逃げが発生した際にも役立ちます。
位置情報管理システムとは、その名の通り位置情報を管理できるシステムです。
店舗に居ながら車両の位置情報を管理できるほか、ドライブレコーダーと連動型のものは現在の状況をドライブレコーダーを通して知ることも可能です。
中には返却時間が迫っていることをお知らせできるアラーム機能のあるドライブレコーダーもありますので、返却を促す効果も期待できます。
乗り逃げをする人は大きく分けて2種類のパターンに分けられます。
まず1つ目は、最初から乗り逃げを考えている詐欺罪パターンです。
こちらは乗り逃げすることが大前提になっていますので、そもそも捕まりやすいシステムを搭載しているレンタカーでは借りたくない心理があります。
できるだけ逃げやすいレンタカーを狙うので、位置情報管理システムが搭載されている説明が前もってあるだけでも乗り逃げ防止になります。
レンタカーでの乗り逃げ事件は少なくない確率で発生します。
そのため、レンタカー事業者は乗り逃げに対する不安が大きいです。
「今どこに車両はあるのだろう」
「返却時間が迫ってるけど、ちゃんと返ってくるかな」
不安が募るとストレスも強くなり、事業効率も下がります。
このような不安はコストパフォーマンスも落としてしまうので、位置情報管理システムを導入するのも手です。
位置情報管理システムは今どこに車両がいるのかをいつでも確認できるので、乗り逃げの不安をいつでも解消できるメリットがあります。
更に、乗り逃げが発生した際も簡単に場所を特定でき、乗り逃げではなく事件や事故の可能性も確認できますから、車両管理を円滑にするためにも位置情報管理システムを導入したほうが効率面を見てもコストパフォーマンスが高いでしょう。
レンタカーの乗り逃げについて、実際の事件の紹介と発生した際の対処法、乗り逃げ防止策を解説しました。
レンタカーの乗り逃げは事業者にとって大ダメージです。
乗り逃げをさせないためにも、対処法と防止策で出来る限りの回避に努めましょう。
今回紹介した位置情報管理システムは乗り逃げ対策の他にも、返却遅延対策や実際に事故が起こった際の対応にも役立ちます。
レンタカー事業成功はコストカットにかかっていますので、「レンタカーの運営をもっと効率的にやりたい」「返却・盗難・乗り逃げの不安を解消し事業を円滑に進めたい」と考えているなら位置情報管理システムの対策も検討してみましょう。
レンタカー専用の車両位置情報管理システムの詳細についてはこちら
車両位置情報管理システム導入の資料請求・お問い合わせはこちら